「管楽器は絶対試奏してから買いましょう」とよく言われます。特に中古の場合は、楽器の状態が画像だけではよくわからないこともあります。

 しかし、「絶対」かどうか、また「試奏できなければ買ってはいけない」かというと、疑問です。できれば試奏した方がよいでしょうけれど、滅多に入手できない楽器やモデルとなりますと、試奏というのはあまり意味をなしません。

 確かにYAMAHAやJUPITERなどを除いては、大抵個体差があるものです。しかし、一台しかなければ、比べようがありません。中古は、通常一台きりです。ユーフォニアムとなりますと、中古はもちろん、地方になりますと新品もなかなか店頭には並びません。このようなものは、ぼやぼやしているうちに、誰かが買ってしまいます。

 また、まだ楽器を試奏して比べられるレヴェルにない方が試奏しても、「これだ」というものは感じられないでしょうから、あまり意味がありません。この場合、試奏して納得の行くものを買うことより、購入した楽器で実力をつけていくことの方が遥かに重要だということになります。(ただ、小中学生の場合、操作がし易いかということもポイントになりますので、この場合は、実際に楽器に触れてみる必要があると思います。お近くの楽器店で、同じモデルを触らせてもらうのも手です)。

 ですので、やみくもに「試奏絶対」とは限らないと思います。実際、当方の楽器は、試奏なしに買われる方がほとんどで、試奏にいらっしゃる方は、ほとんどいません。それで、ハズレだったとクレームが来たこともありません(試奏にこられた方に、ハズレだと言われて驚いたことはありましたが、しかしまぁその方は… こちらをご参照下さい)。数台を吹き比べての個体差はあるにしても、ベッソンはベッソンの音がし、ウィルソンはウィルソンの音がし、あとは実力の部分が大きいと感じていらっしゃるからでしょう。

 買い逃された方にはあいすみませんが、このようなわけで、数ヶ月掲載されていた楽器も、試奏なしに突然売れてしまうことになるわけです。

 もちろん「石橋を叩いて渡る」ような買い方が一番安心する方は、それがベターだと思います。高額なお買物ですし、人それぞれ、納得の行く買い方があってよいのだと思います。